Pt1000の刻印を信じたら危険？ X線分析で判明した銀製リングの正体

📝 ご依頼内容

依頼品は「Pt1000」と「YSL」の刻印を有するリングで、一見すると高級ブランド製のプラチナジュエリーのようですが、依頼者様が所有する他のプラチナ製品と比べると、金属光沢や重量感、触感にわずかな違和感があったため、材質を科学的に確認したいとのご要望をいただきました。

特に「Pt1000」刻印は、純度99.9％以上のプラチナを意味する極めて高品位な表示であり、本来は高価な素材で構成されているはずです。しかし、外観や比重だけでは判断が難しく、また「YSL」などのブランド刻印を悪用した模倣品も市場に流通していることから、非破壊で正確に元素組成を測定できるX線蛍光分析（XRF）による分析をご依頼されました。

• 依頼者種別：個人
• ご依頼品：銀製リング
• 地域：静岡県

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🔬 分析結果（構成元素の濃度）必須　660円

🔹 鑑定士コメント（任意）＋550円

X線蛍光分析（XRF）の結果、本試料からは銀（Ag）95.51％、銅（Cu）3.96％が主要成分として検出されました。
一方で、刻印表示にあるプラチナ（Pt）は検出限界以下（0.10％未満）であり、実質的にプラチナは含まれていないと判断されます。

また、微量元素としてインジウム・ニッケル・ロジウムなどが検出されていますが、いずれも合金の製造過程で混入するレベルであり、プラチナ系貴金属の存在を示すものではありません。
これらの結果から、本リングは主に銀（シルバー）を主体とする合金製であると推定されます。

外観上は「Pt1000」および「YSL」の刻印が確認されましたが、分析結果との一致がみられないため、刻印表示と実際の材質構成が異なる模倣品の可能性が高いと考えられます。

📈 スペクトル分析（任意）+660円

💬 スペクトル分析解説（任意）+550円

X線蛍光分析（XRF）の結果、本試料からは銀（Ag）95.5％、銅（Cu）約4.0％が主要成分として検出されました。
スペクトル上では、22.1 keV付近に明瞭なピークが確認されましたが、これは銀（Ag）のKα線ピークに一致します。
同位置はプラチナ（Pt）の理論ピーク（Lα：9.44 keV、Lβ：11.07 keV）とは一致せず、
プラチナ固有のピークは検出されませんでした。

また、白金族元素（Pt、Pd、Rh、Ir等）に対応するエネルギー領域では、いずれも明確なピークが認められず、
カウント値もバックグラウンドレベルです。
このため、本試料はプラチナ系ではなく、銀（Ag）を主成分とするAg–Cu合金であると判断されます。

外観には「Pt1000」および「YSL」の刻印が確認されましたが、
分析データとの一致がみられないため、刻印表示と実際の材質が乖離した模倣品の可能性が高いと考えられます。

📸 刻印確認（画像付き）＋880円

刻印「Pt900」、刻印「AG」を確認

刻印「YSL」を確認

💰ご利用料金のご案内　※追加オプションあり

🧪 分析方法について

にじや質店X線ラボでは、非破壊式の蛍光X線分析装置（Spectro SCOUT）を使用し、表層部に含まれる金属元素を高精度で判定します。
660円からの低価格で全国対応。依頼品と分析結果は翌営業日に返送します。

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📮 ご利用はこちらから

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🔧 備考

※本ページの内容は、ご依頼者様の許諾を得て掲載しています。
※分析結果は、非破壊型の蛍光X線分析装置による表面分析に基づいた参考情報です。

• 本サービスは、素材の構成金属に関する情報を提供するものであり、売買価格・真正性・価値を保証するものではありません。
• ご依頼品の構造や形状、表面処理の状態によっては、実際の材質と異なる結果が出る可能性があります。
• 分析結果や鑑定士コメントは、査定・売却・鑑定などの最終判断の補助資料としてご利用ください。
  　判断責任はご依頼者様に帰属します。
• 本サービスのご利用または分析結果に基づく判断・行動により生じた損害について、当社は一切の損害賠償責任を負いません。
• 他社の分析結果・鑑定内容との比較、検証、評価に関するご相談には対応しておりません。
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