ヴィンテージ懐中時計の金属成分をX線分析してみた|金・銅・銀のバランスは?

📝 ご依頼内容
今回お預かりしたのは、重厚感のある金色のヴィンテージ懐中時計。
ご依頼者さまからは、「この時計の本体ケースに使われている金属の種類と割合を知りたい」とのご希望がありました。
見た目は金色ですが、本物の金なのか、それとも真鍮や他の合金かがわからないということで、当ラボにX線分析のご依頼をいただきました。
- 依頼者種別:輸出入業者
- ご依頼品:懐中時計
- 地域:山梨県
🔬 分析結果(構成元素の濃度)必須 660円

🔹 鑑定士コメント(任意)+550円
金の含有率は約45%であり、一般的な高品位金(K18=約75%)とは異なる割合で構成されています。
銅および銀も比較的高い割合で含まれており、多元素合金としての特徴がみられます。
このような組成は、装飾性や加工性を重視した金属素材によく見られる傾向です。
なお、本分析は表面に対する非破壊検査であり、内部の材質構成やメッキの有無については反映されない場合があります。あくまで参考値としてご活用ください。
🔍 分析からわかったこと
X線分析の結果、懐中時計の外装には以下の金属が含まれていました:
- 金(Au):44.98%
- 銅(Cu):41.55%
- 銀(Ag):8.75%
この組成から、表面は金を含んだ合金で構成されていることがわかります。
金の割合は半分弱にとどまり、銅と銀の含有量も比較的高いのが特徴です。
特に、金と銅の比率が近いことから、外観としては赤みを帯びた金色、いわゆるピンクゴールド調の色合いになっていたと考えられます。
また、分析は非破壊式で行われており、表面部分の金属構成に基づく結果です。
📈 スペクトル分析(任意)+660円

💬 スペクトル分析解説(任意)+550円
今回のスペクトルでは、以下のような明確なピークが観測されました:
- **約9.7 keV付近に金(Au)**のピーク(Lα線)
- **約8.0 keV付近に銅(Cu)**のピーク
- **約2.9 keV付近に銀(Ag)**のピークも確認できます
金(Au)のピークが最も高く、銅(Cu)、銀(Ag)のピークもそれに続く形で確認されています。
これにより、金が最も多く含まれている合金であることが裏付けられました。
また、スペクトル上に大きな異常成分(例:鉛やスズなどの重金属)は検出されておらず、貴金属系の典型的なスペクトル構成といえます。
💰ご利用料金のご案内 ※追加オプションあり
項目 | 内容 | 簡易分析 | プレミアム分析 |
---|---|---|---|
構成元素の濃度分析 | 主な金属(例:金・銀)の濃度を測定 | ✅(660円/箇所) | ✅(660円/箇所) |
※鑑定士コメント | 現役査定員の所感を簡易テキストで記述 | +550円 | +550円 |
※スペクトル分析 | スペクトル分析グラフ(装置出力)を添付 | ❌ | +660円 |
※スペクトル分析解説 | スペクトルの読み方・傾向を解説 | ❌ | +550円 |
※刻印確認(画像なし) | 刻印内容をテキストで報告 | ❌ | +550円 |
※刻印確認(画像付き) | 拡大画像+テキスト報告付き | ❌ | +880円 |
※天然ダイヤ判定 | 天然か否かの簡易判定・コメント付き | ❌ | +880円 |
🧪 分析方法について
にじや質店X線ラボでは、非破壊式の蛍光X線分析装置(Spectro SCOUT)を使用し、表層部に含まれる金属元素を高精度で判定します。
660円からの低価格で全国対応。依頼品と分析結果は翌営業日に返送します。
📮 ご利用はこちらから
🔧 備考
※本ページの内容は、ご依頼者様の許諾を得て掲載しています。
※分析結果は、非破壊型の蛍光X線分析装置による表面分析に基づいた参考情報です。
- 本サービスは、素材の構成金属に関する情報を提供するものであり、売買価格・真正性・価値を保証するものではありません。
- ご依頼品の構造や形状、表面処理の状態によっては、実際の材質と異なる結果が出る可能性があります。
- 分析結果や鑑定士コメントは、査定・売却・鑑定などの最終判断の補助資料としてご利用ください。
判断責任はご依頼者様に帰属します。 - 本サービスのご利用または分析結果に基づく判断・行動により生じた損害について、当社は一切の損害賠償責任を負いません。
- 他社の分析結果・鑑定内容との比較、検証、評価に関するご相談には対応しておりません。
- LINEやメール等による追加の真贋相談・価格査定依頼・無料の再解析要求などには一切応じておりません。
- ご不明点がある場合は、再度の正式依頼、または専門機関へのご相談をご検討ください。